連載「ねコラム」では、当協会 理事・会員の皆様からネーミングに関することをご紹介いただきます。
*月1回の配信。第9号は、第8号に続き当協会会員でブランディング・プランニングに携わる寺内 美知子氏からの発信となります。
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ベンザブロックヤスモYASUMO
日本の市販薬は、“安全で効き目がいい”として人気が高く、 中国・台湾で「神薬」10選などといわれている。そのなかには胃腸薬のキャベジン、目薬のロートやサンテ、虫刺され薬のウナ、風邪薬ではパブロン、頭痛薬はイブなど、日本国内で安定した人気のある大衆薬が選ばれています。
さて、風邪薬。日本には風邪の症状を細かく分けて開発した風邪薬がたくさんあって、しのぎを削ってきましたが、これまでなかったタイプの風邪薬が出てきました。最近の睡眠サプリの名前にも似た「ヤスモ」という名前の風邪薬です。
そもそも風邪薬は、風邪のウイルスに効くのではなく、症状を軽くして普段の体調に近づけるところにあります。
<症状を軽減し寝込まないようにする>とは、日本社会が<真面目に職場に出ること>を求めてきたから。そして、薬を飲んで勤務するから、眠くならない方がいい、というのがこれまでの方向。
抗ヒスタミン剤や鎮静成分、咳止めの成分は眠気が出やすいので、実のところ、風邪薬には何かしら眠気が出る成分が入っているけれど…軽い風邪なら、薬で多少眠くなっても、働きながら治すのが、フツーのことでした。が、コロナ禍で社会は変化し、仕事への向き合い方も、健康観も、変わってきた。
いまは、風邪なら休んだ方がいいと考える方がフツーでしょう!というメッセージが「ベンザブロックYASUMO」のネーミングに乗っています。
*ベンザブロックYASUMO | ベンザブロック (benza.jp)
日本ネーミング協会 会員
ブランディング・プランニング