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2026年度 活動開始のご挨拶

2026年度が始まりました。

今年度、日本ネーミング協会は、「人の手のよる、腹落ちするネーミング」の支援を強化していく所存でございます。

生成AIでネーミング案を創生する企業が増えてきました。

生成AIはことばのモンスター。圧倒的な語彙力で、それなりのネーミングをいくらでも吐き出してくれる装置ですので、当然、重宝に使うべきです。

ですが、その一方で、ネーミングの決定満足度が低下する傾向があります。

生成AIは、人間の投げかけた問いをきっかけに、ことばの関係図をたどる装置ですので、その問いの方向性から大きく逸脱することはできません。感性の軸ジャンプが起こって、「そう来たか」ということには、そうそうなれないのです。

となると、まあまあの名前が数多く並ぶことになるわけですが、これが厄介なのです。ヒトの感性とは不思議なもので、まあまあの候補が並ぶと、どれか一つが際立って見えることがなくなります。結果、「これだ!」という腹落ちが起こらないのです。

人の手によるネーミング開発の現場では、当然のなりゆきとして玉石混交がないまぜになり、ときには、「この商品を子どものときに使った思い出」をきっかけに、驚くほどの軸ジャンプが起こることも。こういう複雑系情報の中からこそ、「勘の一発」は見つかるものなのです。

生成AIにネーミング案を山ほど出させて、誰からも文句の出ない優等生の案をチョイスして並べ、社内アンケートで上位のものを選んで、上司にイエスと言わせる———今の時代にありがちなこのスタイルは、幸せなネーミング開発とは言えません。

生成AIの時代、ネーミングのプロや社内担当者の役割は、いかにたくさんのネーミング案を考案できるかではなく、いかにネーミング決定者(ブランディング戦略リーダー)の腹落ちを誘えるかにかかってきました。

2019年の設立以来、私たちは、「いいネーミングとは何か」を追究し、その基軸になるべく邁進してまいりました。生成AIが成熟した今、その役割はさらに重要度を増したと痛感しております。

2026年度、日本の産業界のため、ネーミングのプロや社内担当者の皆さまの指針となり、ツールとなれるような協会であるべく、さらなる努力を重ねてまいります。

名前のないビジネス、名前のない商品は、この世にありません。みなさまのご理解とご参加を切に願ってやみません。